2016年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ_アブダビとは? わかりやすく解説

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2016年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ アブダビ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/01 06:38 UTC 版)

座標: 北緯24度28分17秒 東経54度19分50秒 / 北緯24.47139度 東経54.33056度 / 24.47139; 54.33056

会場
会場

2016年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ アブダビでは、通算11シーズン目となるレッドブル・エアレース・ワールドシリーズの内、2016年3月12日13日アラブ首長国連邦アブダビで行われた2016年シーズン開幕戦について述べる。アブダビは2005年シーズンから毎年初戦が行われる地となっており、今回で9度目である[1]

概要

3月8日、海上で行われるレースに備えて、水中での救難訓練が行われた[2]。3月9日、季節外れの雷雨に見舞われ、予定されていたトレーニング・フライトが中止となったほか、高波のため設置が完了していた艀(はしけ、バージ)を移動させたり、パイロンの空気が抜かれるなどした[3]

元エアレース・パイロットでレース・ディレクターを務めるスティーヴ・ジョーンズは、アブダビ戦のコースのポイントを3つ挙げ、ゲート3のバーティカル・ターン、バックストレートのゲート4-6での水平角度、最後のゲート7のバーティカル・ターンであるという[4]

マスタークラス
3月10日に行われたトレーニング・フライト1で、マティアス・ドルダラー(ドイツ)が56秒440のタイムをたたき出し、ニコラス・イワノフ(フランス)がわずか0.146秒遅れて2位、ディフェンディング・チャンピオンのポール・ボノムがいない今シーズン、最も期待がかかるマット・ホール(オーストラリア)はドルダラーより0.5秒遅れて3位だった。その後に行われたフリー練習1では、2014年シリーズのチャンピオンであるナイジェル・ラム(イギリス)が、過去のアブダビ戦のタイムの中でも最も早い56秒416を記録した。フリー練習2では、ハンネス・アルヒ(オーストリア)が57秒624で1位となったが、この日に最も驚かせたのは新しい機体を導入しシーズン2年目に臨むフアン・ベラルデ(スペイン)が57秒129で2位に入ったことだった。[5]
最後の練習セッションではホールが2位のアルヒに1秒以上の差を付けて1位となったが、マルティン・ソンカ(チェコ)、室屋義秀(日本)、イワノフ、ベラルデらがオーバーGとなるなど不安を残した[6]
ラウンド・オブ・14では、予選でDNFで最下位に沈んだカービー・チャンブリス(アメリカ)が唯一1分を切るタイムを残し、予選1位のホールは敗退、シーズン2年目のフランソワ・ルボット(フランス)がマスタークラスに昇格してから初めてラウンド・オブ・8に進出した[7]。ラウンド・オブ・8では、ルボットの対戦相手の室屋がオーバーGによりDNFとなり、クリーンな飛行をしたルボットがファイナル4に進出[8]、最終的に3位となり、初の表彰台を獲得した[9]。アルヒはファイナル4に進出したが、セーフティ・ラインを越えて失格となりタイムを計上できなかったため、最終順位は10位となった[10]
チャレンジャーカップ
3月10日に行われた1度目のフリー練習ではダニエル・リファ(スウェーデン)が1分06秒072で1位、フランシス・バロス(ブラジル)が0.857秒遅れて2位。2度目のフリー練習では新人のケヴィン・コールマン(アメリカ)が1分5秒481でトップに立ち、フロリアン・バーガー(ドイツ)がわずかに遅れて2位、もう1人の新人ベン・マーフィ(イギリス)は4位だった。[11]
レッドブル・エアレース史上初の女性パイロット、メラニー・アストル(フランス)は今大会には出場しない[12]
昨シーズン休戦したルーク・チェピエラ(ポーランド)が予選を1位で通過した。マーフィはセーフティ・ラインを越えたため失格となった。[13]

マスタークラス

予選


No. パイロット タイム ペナルティ
1 95 マット・ホール 58.079
2 21 マティアス・ドルダラー 58.268
3 99 マイケル・グーリアン 59.184
4 31 室屋義秀 59.242
5 27 ニコラス・イワノフ 59.523
6 22 ハンネス・アルヒ 59.764
7 9 ナイジェル・ラム 1:00.160
8 84 ピート・マクロード 1:00.424
9 26 フアン・ベラルデ 1:01.008
10 8 マルティン・ソンカ 1:01.503 +2秒1
11 18 ペトル・コプシュタイン 1:01.972
12 12 フランソワ・ルボット 1:02.135
13 37 ピーター・ポドランセック 1:02.154 +2秒2
14 10 カービー・チャンブリス DNF3
  • ^1 ゲート12にて水平違反により+2秒のペナルティ[14]
  • ^2 ゲート13にて水平違反により+2秒のペナルティ[14]
  • ^3 オーバーGによりDNF判定[14]

ラウンド・オブ・14

ヒート 順位 パイロット1 タイム1 タイム2 パイロット2 順位
1 14 マルティン・ソンカ 失格1 1:02.6282 ニコラス・イワノフ 8
2 13 ペトル・コプシュタイン 1:05.009 1:01.154 室屋義秀 5
3 10 フアン・ベラルデ 1:01.6843 1:01.6074 ハンネス・アルヒ 6
4 4 フランソワ・ルボット 1:00.752 1:00.653 マイケル・グーリアン 3
5 2 ピート・マクロード 1:00.408 1:01.72252 ナイジェル・ラム 11
6 12 ピーター・ポドランセック 1:04.9926 1:02.3012 マティアス・ドルダラー 7
7 1 カービー・チャンブリス 59.864 1:01.2997 マット・ホール 9
凡例
ラウンド・オブ・8進出
ノックアウト(敗退)
敗者の中で最速(=進出)
  • ^1 ゲート3でセーフティ・ラインを越えたため失格[7]
  • ^2 ゲート12にて水平違反により+2秒のペナルティ[7]
  • ^3 ゲート6にて水平違反により+2秒のペナルティ[7]
  • ^4 ゲート13にて水平違反により+2秒のペナルティ[7]
  • ^5 スタートゲートでスピード超過により+1秒のペナルティ[7]
  • ^6 ゲート5にて水平違反により+2秒のペナルティ[7]
  • ^7 ゲート10にてパイロンヒットにより+3秒のペナルティ[7]

ラウンド・オブ・8

ヒート 順位 パイロット1 タイム1 タイム2 パイロット2 順位
8 7 室屋義秀 DNF1 1:03.748 フランソワ・ルボット 4
9 1 ハンネス・アルヒ 58.729 59.449 マイケル・グーリアン 6
10 2 マティアス・ドルダラー 58.734 DNF1 ピート・マクロード 8
11 3 ニコラス・イワノフ 58.601 59.260 カービー・チャンブリス 5
凡例
ファイナル4進出
ノックアウト(敗退)
  • ^1 オーバーGによりDNF判定[8]

ファイナル4


No. パイロット タイム ペナルティ
1 27 ニコラス・イワノフ 58.550
2 21 マティアス・ドルダラー 58.660
3 12 フランソワ・ルボット 1:02.281 +2秒1
4 22 ハンネス・アルヒ 失格2
  • ^1 ゲート13にて水平違反により+2秒のペナルティ[9]
  • ^2 セーフティ・ラインを越えたため失格[9]

最終結果

[15]


パイロット ポイント
1 ニコラス・イワノフ 15
2 マティアス・ドルダラー 12
3 フランソワ・ルボット 9
4 カービー・チャンブリス 6
5 マイケル・グーリアン 5
6 ピート・マクロード 4
7 室屋義秀 3
8 マット・ホール 2
9 フアン・ベラルデ 1
10 ハンネス・アルヒ 0
11 ナイジェル・ラム 0
12 ピーター・ポドランセック 0
13 ペトル・コプシュタイン 0
14 マルティン・ソンカ 0

チャレンジャーカップ

予選


No. パイロット タイム ペナルティ
1 6 ルーク・チェピエラ 1:07.241
2 17 ダニエル・リファ 1:07.348
3 77 フランシス・バロス 1:08.198 +2秒1
4 48 ケヴィン・コールマン 1:09.820 +3秒2
5 62 フロリアン・バーガー 1:10.087 +2秒3
6 24 ベン・マーフィ +2秒1
失格4
  • ^1 ゲート6にて水平違反により+2秒のペナルティ[13]
  • ^2 ゲート6にてパイロンヒットにより+3秒のペナルティ[13]
  • ^3 ゲート3にて水平違反により+2秒のペナルティ[13]
  • ^4 セーフティ・ラインを越えたため失格[13]

決勝


No. パイロット タイム ペナルティ
1 17 ダニエル・リファ 1:06.308
2 48 ケヴィン・コールマン 1:06.945
3 62 フロリアン・バーガー 1:08.325
4 24 ベン・マーフィ 1:08.390
5 6 ルーク・チェピエラ 1:09.206
6 77 フランシス・バロス 失格1
  • ^1 セーフティ・ラインを越えたため失格[16]

第1戦終了後のランキング

マスタークラス


パイロット ポイント
1 ニコラス・イワノフ 15
2 マティアス・ドルダラー 12
3 フランソワ・ルボット 9
4 カービー・チャンブリス 6
5 マイケル・グーリアン 5
6 ピート・マクロード 4
7 室屋義秀 3
8 マット・ホール 2
9 フアン・ベラルデ 1
10 ハンネス・アルヒ[10] 0
11 ナイジェル・ラム 0
12 ピーター・ポドランセック 0
13 ペトル・コプシュタイン 0
14 マルティン・ソンカ 0

チャレンジャークラス


パイロット ポイント
1 ダニエル・リファ 10
2 ケヴィン・コールマン 8
3 フロリアン・バーガー 6
4 ベン・マーフィ 4
5 ルーク・チェピエラ 2
6 フランシス・バロス 0

出典

  1. ^ Abu Dhabi ninth race awaits”. Red Bull Air Race (2016年3月7日). 2016年3月14日閲覧。
  2. ^ Pilots get water wings in safety session”. Red Bull Air Race (2016年3月8日). 2016年3月14日閲覧。
  3. ^ Epic thunderstorms halt training in Abu Dhabi”. Red Bull Air Race (2016年3月9日). 2016年3月14日閲覧。
  4. ^ The correct lines are essential”. Red Bull Air Race (2016年3月11日). 2016年3月14日閲覧。
  5. ^ Dolderer fastest in Training”. Red Bull Air Race (2016年3月10日). 2016年3月14日閲覧。
  6. ^ Hall throws down fastest time in last practice session”. Red Bull Air Race (2016年3月11日). 2016年3月14日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h Kirby Chambliss shines in Round of 14”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。
  8. ^ a b Le Vot storms the Round of 8 in Abu Dhabi”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。
  9. ^ a b c Ivanoff claims emphatic victory in Abu Dhabi”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。
  10. ^ a b Ivanoff wins wild season opener in Abu Dhabi”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。
  11. ^ Free practice produces a surprise in the Challenger Cup”. Red Bull Air Race (2016年3月10日). 2016年3月14日閲覧。
  12. ^ Abu Dhabi 2016: Qualifying start list”. Red Bull Air Race (2016年3月11日). 2016年3月14日閲覧。
  13. ^ a b c d e Returning Czepiela tops Qualifying”. Red Bull Air Race (2016年3月11日). 2016年3月14日閲覧。
  14. ^ a b c アブダビ予選: マット・ホールが首位通過”. Red Bull Air Race (2016年3月11日). 2016年3月14日閲覧。
  15. ^ アブダビ決勝: パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。
  16. ^ Ryfa wins Challenger Cup opener in Abu Dhabi”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。

外部リンク


前レース:
2015年 最終戦 ラスベガス
レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ
2016年シーズン
開幕戦 アブダビ
次レース:
第2戦 シュピールベルク

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