2つのアーベル群に対する構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 03:48 UTC 版)
「加群の直和」の記事における「2つのアーベル群に対する構成」の解説
加法的に書かれるアーベル群 G と H に対して、G と H の直積 (direct product) はまた直和 (direct sum) とも呼ばれる (Mac Lane & Birkhoff 1999, §V.6)。したがってカルテジアン積 G × H は成分ごとに演算を定義することによってアーベル群の構造が入る: g1, g2 ∈ G, h1, h2 ∈ H に対して、 (g1, h1) + (g2, h2) = (g1 + g2, h1 + h2) 整数を掛けることは成分ごとに次のように同様に定義される。g ∈ G, h ∈ H と、整数 n に対して、 n(g, h) = (ng, nh) これはベクトル空間の直和に対するスカラー倍と同様の定義である。 得られるアーベル群は G と H の直和 (direct sum) と呼ばれ、通常円の中にプラスの記号で表記される: G ⊕ H {\displaystyle G\oplus H} 順序付けられた和の元を順序対 (g, h) ではなく和 g + h として書くのが慣習である。 G ⊕ H の部分群 G × {0} は G に同型でありしばしば G と同一視される。{0} × H と H に対しても同様。(以下の「内部直和」を参照。)この同一視をして、G ⊕ H のすべての元は1つ、ただ1つの方法でG の元と H の元の和として書けるということが正しい。G ⊕ H のランクは G と H のランクの和に等しい。 この構成は直ちに有限個のアーベル群に一般化する。
※この「2つのアーベル群に対する構成」の解説は、「加群の直和」の解説の一部です。
「2つのアーベル群に対する構成」を含む「加群の直和」の記事については、「加群の直和」の概要を参照ください。
- 2つのアーベル群に対する構成のページへのリンク