1995年のイギリスツーリングカー選手権とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 1995年のイギリスツーリングカー選手権の意味・解説 

1995年のイギリスツーリングカー選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/29 23:48 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
1995年のBTCC season
前年: 1994 翌年: 1996

1995年のイギリスツーリングカー選手権(1995Auto Trader RAC British Touring Car Championship)は、Vauxhall Cavalierでジョン・クレランドが年間選手権者となった。インディペンデントのタイトルは、 チーム・ダイナミクス・フォード・モンデオマット・ニールが14回クラス優勝を果たし獲得した。

チームとドライバーの情報

レースではすべてダブルヘッダーミーティングで、各レースでフルポイントが与えられた。例外はイギリスGPサポートラウンド。

・前年途中でマツダが撤退し、日産も一時的ではあるが、BTCCでの活動を休止した。

・同年新たにホンダが参戦を開始。運営はチーム・MSD(モーター・スポーツ開発機構)が担当。投入マシンはホンダ・アコードであるが、ベースとなったこの市販車は日本向けではアスコット・イノバーとして販売されていた。ちなみに同年からドイツ・スーパーツーリング選手権(STWカップ)にもこのマシンで参戦した。ドライバーは昨年のシーズン途中までマツダから参戦していたデイビッド・レズリーと昨年のインディペント部門チャンピオンのジェイムズ・ケイの2人であった。同年は参戦初年度であった為か苦戦を強いられたが、翌年ホンダは4勝挙げる好成績を残しており、2019年現在もワークスチームとしての活動を続けている。

・昨年から参戦したアルファロメオは同年はプロドライブが運営を担当。ドライバーはデレック・ワーウィックがフル参戦し、昨年チャンピオンガブリエル・タルキーニジャンピエロ・シモーニはスポット参戦だったが、選ばれたラウンドに参戦した。前年圧倒的な速さを見せつけたアルファロメオではあったが、同年は一転して苦戦を強いられた。同年限りでBTCCからアルファロメオは去る事になったが、引き続き本国イタリア・スーパーツーリングカー選手権では成功を修めている。

・日産やマツダが参戦を取り止める中、唯一日本車メーカーで前年度から引き続き参戦するトヨタは前年まで3年間所属したウィル・ホイがチームを離れたが、引き続きジュリアン・ベイリーティム・サグデンを起用して参戦した。トヨタも長いBTCC参戦歴を持つが、前年以上に苦戦を強いられる事となりBTCCからは同年限りで撤退した。

・ウィル・ホイが移籍したルノーチームは同年からウィリアムズが運営を担当。アラン・メニュは2年連続でドライバーズランキング2位を獲得。ホイは前半やや苦戦したが、終盤3勝を挙げ、ドライバーランキング4位まで浮上。ルノーはチームタイトルを参戦3年目にして制覇した。

・ボルボはセダンタイプの850を投入。ドライバーラインナップの変更はヤン・ラマースに代わりルノーから移籍のティム・ハーベイが加わった。リカルド・リデルは4勝してシリーズ3位。ハーベイも2勝して5位となりチームランキング3位となる好成績を残している。

・BMWはSTWカップ1994年チャンピオンのジョニー・チェコットと幅広いカテゴリーで活躍しているデビット・ブラバムの2人を起用。一方昨年参戦していたスティーブ・ソパーヨハヒム・ヴィンケルホックロベルト・ラヴァリーアの3人は同年はJTCCやSTWカップに参戦した為BTCCには参戦しなかった。

・フォードは引き続きロウズ・スポーツがチームを運営。ドライバーラインナップはアンディ・ロウズがドライバーから引退し、ポール・ラディシッチの新しいチームメイトにはケルヴィン・バートが選ばれた。前年アルファロメオ勢に対抗してチャンピオン争いを展開したフォードだったが、同年は前年に比べるといくらか見劣りしてしまう結果となった。それでもラディシッチとバートは上位に時より食い込み、2人とも1勝ずつ挙げている。

・プジョーはパトリック・ワッツが残留し、同年はサイモン・ハリソンが新ドライバーとして向かえられた。ワッツは2位と3位をそれぞれ1回ずつ記録している。

・ボクスホールは所属7年目を向かえるジョン・クレランドと昨年プジョーのインディペンデントチームから参戦していたジェイムス・トンプソンが同チームから参戦した。この間クレランドのチームメイトを務めていたジェフ・アラムはオーストラリアスーパーツーリングカー選手権に参戦した。クレランドは25戦中19戦で表彰台に立ち自身2度目のドライバータイトルを獲得することに成功した。トンプソンもBTCC初優勝を挙げたが、シーズン途中のノックヒルラウンドのテスト中の事故により負傷するアクシデントに見舞われてしまい残りの大会は欠場することになってしまう。この大会には急遽アラムが参戦し、その後シーズン終了までマイケル・ブリッグスがトンプソンの代役として参戦した。

同年は6人のインディペンデントドライバーが参戦。1993年のインディペンデント部門チャンピオンで昨年マツダから参戦していたマット・ニールはチーム・ダイナミックスに戻りフォード・モンデオで参戦。25戦中14戦でクラス優勝を果たして自身2度目のインディペンデントタイトルを獲得した。

ミントモータースポーツから参戦したのは、ホンダから参戦するジェイムス・ケイの弟であるリチャード・ケイ。リチャードもモンデオをドライブし、ニールに次ぐインディペンデント部門の2位を獲得した。

1990年のBTCCチャンピオンのロブ・グラヴェッドは開幕戦のみロイ・ケネディ・レーシングのボクスホール・キャバリエをドライブし、その後第8大会のシルバーストーン戦から再び参戦を再開。フォース・スポーツよりモンデオで参戦した。グラヴェットは次のスネッタートーンでの第1レースでは3位に入賞する活躍を見せた。

フォードのデイラーチームから参戦するチャーリー・コックスブランズ・ハッチでは5位に入賞を果たしたが、次戦のスラクトーン・サーキットでの第2レースで数回横転しながらコースアウトするクラッシュに見舞われ負傷。後半新しいモンデオを投入したものの、このクラッシュの影響で多くのレースの欠場を余儀なくされた。チャーリーは翌年からこのレースの解説者として活躍した。

ボクスホール・キャバリエで昨年から参戦するナイジェル・スミスとハミッシュ・アーバインもそれぞれのチームから参戦。スミスは3度のクラス優勝を獲得。アーバインもブランズ・ハッチラウンドでクラス優勝を果たしている。

その他では元F1ドライバーのスリム・ボルグッドがマツダ・323F(日本名:マツダ・ファミリアアスティナ)で参戦を検討していたが、参戦することはなかった。

エントリーリスト

Team Car No. Drivers Rounds
Manufacturers
Alfa Romeo Old Spice Racing Alfa Romeo 155 TS 1 ガブリエル・タルキー二 5, 9–13
5 ジャンピエロ・シモーニ 1–8
55 デレック・ワーウィック All
Williams Renault Dealer Racing Renault Laguna 2 アラン・メニュ All
22 ウィル・ホイ All
Valvoline Team Mondeo Ford Mondeo Ghia 3 ポール・ラディシッチ All
33 ケルヴィン・バート All
Vauxhall Sport Vauxhall Cavalier 16v 4 ジョン・クレランド All
10 ジェフ・アラム 9
14 ジェイムス・トンプソン 1–8
24 マイケル・ブリッグス 10–13
Total Team Peugeot Peugeot 405 Mi16 8 パトリック・ワッツ All
18 サイモン・ハリソン All
Volvo 850 Racing Volvo 850 20v 9 ティム・ハーベイ All
15 リカルド・リデル All
Team Toyota GB Toyota Carina E 11 ジュリアン・ベイリー All
12 ティム・サグデン All
BMW Motorsport Team BMW 318i 16 ジョニー・チェコット All
17 デビッド・ブラハム All
Honda Team MSD Honda Accord 20 デイビッド・レズリー All
21 ジェイムズ・ケイ All
Independents
Thames Ford Dealers Ford Mondeo Ghia 19 チャーリー・コックス 1–3
Ford Mondeo 10–13
Mint Motorsport Ford Mondeo Ghia 23 リチャード・ケイ All
HMSO Bookshops Vauxhall Cavalier 16v 25 ナイジェル・スミス All
SCB Vehicle Dismantlers Peugeot 405 Mi16 26 ハミッシュ・アーバイン All
Foesport Ford Mondeo Ghia 27 ロブ・グラヴェット 8–13
Roy Kennedy Racing Vauxhall Cavalier 16v 30 1
Team Magic Mazda 323F 32 スリム・ボルグッド DNS*
Team Dynamics Ford Mondeo Ghia 77 マット・ニール All

レースカレンダーと勝者

すべてのレースはイギリスで開催。

結果

次のようなさまざまなタイトルのポイント表: [1]

ドライバーズチャンピオンシップ

プライベーターのトータルカップ

Pos. Driver DON BRH THR SIL OUL BRH DON SIL KNO BRH SNE OUL SIL Pts
1 Matt Neal 15 14 16 13 Ret 15 13 14 13 14 Ret DNS Ret Ret 14 9 13 15 12 15 4 13 11 17 11 430
2 Richard Kaye 17 Ret 20 19 14 16 14 18 15 17 15 15 17 14 Ret 13 15 18 17 5 14 15 15 12 13 342
3 Nigel Smith 16 16 18 16 11 14 Ret Ret 12 16 16 17 16 Ret Ret 12 18 16 16 17 15 14 14 Ret DNS 298
4 Hamish Irvine Ret 18 Ret 18 Ret DNS 15 Ret 16 Ret 14 16 18 15 18 14 17 20 Ret Ret DNS 17 16 14 Ret 188
5 Robb Gravett 19 15 13 10 14 19 13 3 Ret 16 DNS 15 Ret 160
6 Charlie Cox 18 Ret 5 15 13 DNS 21 15 Ret 16 Ret DNS Ret 14 110
Pos. Driver DON BRH THR SIL OUL BRH DON SIL KNO BRH SNE OUL SIL Pts

メーカー選手権

チーム選手権

参照資料

  1. ^ Touring Car Year 95–96. Teddington: Haymarket Specialist Motoring Publications Ltd. (1996). p. 122. ISBN 0-86024-925-5 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「1995年のイギリスツーリングカー選手権」の関連用語

1995年のイギリスツーリングカー選手権のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



1995年のイギリスツーリングカー選手権のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの1995年のイギリスツーリングカー選手権 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS