1.の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 01:30 UTC 版)
走者一塁で、打者は三塁手の前にゴロを打ち、三塁手は一塁走者をフォースアウトにしようと思い二塁に送球した。この場合、一塁走者をフォースアウトにできたかどうかに関わらず、三塁手の二塁への送球は野手選択である。加えて、 (1) 二塁がアウトになった場合、三塁手には補殺、打者には打数が記録される。 (2) 三塁手は正確な送球を行ったものの一塁走者をアウトにできず、かつ二塁に送球せず一塁に送球していれば打者走者をアウトにできていたと記録員が判断した場合も、打者には打数が記録される。 (3) 三塁手は正確な送球を行ったものの一塁走者をアウトにできず、かつ二塁に送球せず一塁に送球していても打者走者をアウトにできていなかったと記録員が判断した場合は、打者には打数と安打が記録される。 (4) 三塁手の送球が悪送球となった場合で、三塁手が正確に送球していれば一塁走者をアウトにできていたと記録員が判断した場合は、三塁手には失策、打者には打数が記録される。ただし、三塁手の送球が正確であっても一塁走者をアウトにはできなかったと判断された場合は失策は記録されず、三塁手が二塁に送球せず一塁に送球していれば打者走者はアウトと記録員が判断した場合は(2)と同じ、アウトでないと記録員が判断した場合は(3)と同じになる。 しかしながら、一般にメディアで「野手選択(フィルダースチョイス)」と呼称されるのは上記の(2)のような「安打や失策によらずに、打者を含む走者がすべて塁に生きたケース」のみである。日本では、打者の打撃の結果守備側がアウトを取れなかった場合などに、記録員の判断に基づき、打者の出塁について安打(H)・失策(E)・野手選択(Fc)のいずれか(場合によっては複数)が野球場のスコアボードに表示される。このとき、「Fc」の表示になるのは(2)のようなケースのみである。そのため、(2)のようなケースのみを指して「野手選択による出塁」と表現されることが多い。(2)のようなケースで、打者の打撃成績としてテレビや新聞、雑誌等で「野選」、「三塁野選」などの表記がとられることも多いが、打撃記録には「野手選択」は存在しない(上記の通り、打者には打数が記録される)。 なお、打者が犠牲バントを試みていた場合、(2)のケースでは打数を記録せず、犠打を記録する。この場合、メディアでは「記録は犠打と三塁手の野手選択」、「犠打野選」などと表現されることが多い。(4)の「ただし、」までのケースは、正確に送球されていれば一塁走者がアウトになっているため犠打は記録されない。
※この「1.の例」の解説は、「野手選択」の解説の一部です。
「1.の例」を含む「野手選択」の記事については、「野手選択」の概要を参照ください。
- 1.の例のページへのリンク