マイクロボロメータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/02 20:03 UTC 版)
詳細は「en:Microbolometer」を参照 マイクロボロメータは、赤外線カメラの撮像素子に用いられる、MEMS技術による特殊なボロメータである。酸化バナジウムやアモルファスシリコンによる感熱素子を微細加工技術によりシリコン基板上に二次元格子状に形成して作られる。特定の波長域の赤外線が酸化バナジウムやアモルファスシリコンにあたると、電気抵抗が変化する。この抵抗の変化を測定して処理することにより、温度分布を画像として撮像することができる。マイクロボロメータグリッドは一般に 640×480、 320×240(アモルファスシリコンでは 384×288)、より安い 160×120や64×64等のサイズが流通している。撮像素子が大きいほうが同じ画素数でも感度が高い。2008年には、より大きい 1024×768 のアレイが発表された。近年、応用分野が拡大しつつある。動画の撮影時には撮像素子の熱容量により、残像が生じる。 天文学で用いられているマイクロボロメータは、液体ヘリウムなどで極低温に冷却して用いられているが、酸化バナジウムなどによるマイクロボロメーターは常温でも使用することが可能であり、市販の赤外線カメラなどではマイクロボロメーターが使われることが多い。
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