アルゴンキン族とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アルゴンキン族の意味・解説 

アルゴンキン族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/06 06:31 UTC 版)

アルゴンキン族の元来の分布

アルゴンキン族(Algonquian peoples)またはアルゴンキアン族北アメリカに居住するアルゴンキン諸語を母語とする民族の総称である。北アメリカの先住民族では最も人口が多いグループである。かつては数十万人の人口を数えたが、現在の人口は数千人である。

分布

北東はラブラドル南部から、カナダを西のロッキー山脈まで、アメリカ合衆国では、かつては大西洋沿岸地域を南はノースカロライナまで、内陸はケンタッキー州までを占めており、北は東のメイン州ノヴァ・スコシアイロコイ語族の西の突出部を取り巻き、西は北のミネソタまでのびていた。

起源

アルゴンキン語族のうちのショーニー族の肖像

バリー・フェルはアルゴンキン族をモンゴロイド(モンゴル族)とコーカソイド(ヨーロッパ人)の混血民族としており、西部ほどモンゴロイドの血が濃く、東部ほどコーカソイドの血が濃いという。その理由として紀元前にヨーロッパ方面から北アメリカに入植者があったとしている。アルゴンキアン族は、祖先が海を渡ってやってきたという伝承を持ち、ヨーロッパ地中海と共通する星座の概念を持つという。アルゴンキアン族のなかでも特に東部アルゴンキアン族は南ヨーロッパ地中海の人種に酷似しており、アルゴンキン諸語の特に東部の言語の語彙にはヨーロッパ起源のものが数多くみられるという。[要出典]

遺伝子もこれを支持しており、アルゴンキン族にはハプログループX (mtDNA)ハプログループR (Y染色体)がある程度の頻度で見られる[1][2]。ともに欧州オリエントでよくみられるタイプである。

「エスキモー」とアルゴキン族 

北米の北方に住む先住民族の総称として用いられてきた「エスキモー」はこの民族の言葉である。元は「かんじきを編む者」という意味だったが、時代が降るにつれて蔑称の意味合いを含む表現となった。
この蔑称を避ける為に現在はイヌクティトゥット語で「人」を意味する Inuk の複数形である「イヌイット」の呼称を用いることが一般的である。

参考文献

バリー・フェル(著)、喜多迅鷹・元子(訳)『紀元前のアメリカ』(1981)草思社

脚注

  1. ^ "The peopling of the Americas: Genetic ancestry influences health". Scientific American.
  2. ^ "Learn about Y-DNA Haplogroup Q" (VERBAL TUTORIAL POSSIBLE). Wendy Tymchuk – Senior Technical Editor. Genebase Systems. 2008. Retrieved 2009-11-21.

関連項目


「アルゴンキン族」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アルゴンキン族」の関連用語

アルゴンキン族のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アルゴンキン族のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアルゴンキン族 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS