鶴岡蘆水とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 美術家 > 画家 > 日本の画家 > 鶴岡蘆水の意味・解説 

鶴岡蘆水

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/08 17:14 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

鶴岡 蘆水(つるおか ろすい、生没年不詳)とは、江戸時代中後期の浮世絵師

来歴

師系不詳。通称は金次。翠松斎と号す。江戸下谷金杉に住み、天明1781年 - 1789年)から文政1818年 - 1830年)年間[1]にかけて活躍した。天明元年(1781年)に刊行された、代表作『東都隅田川両岸一覧』(沢田東江題及び跋)の筆者として知られる(後述)。他に翌天明2年(1782年)刊行の彩色絵本『歌仙百錦集』も知られており、この作品は紅葉の百態に歌仙(俳諧)の言葉を添えた絵本である。

東都隅田川両岸一覧

『東都隅田川両岸一覧』は隅田川の東岸と西岸とを乾坤二巻に描き分けた、木版手彩色の巻物(または折本)である。乾巻(東巻)は、正月が上がった永代橋から川を上り、深川寺町、新大橋、一ツ目弁天、回向院、人々で賑わう夏の両国橋紅葉の中の多田薬師堂と大川橋(吾妻橋)、雪景色の千住大橋筑波山までを写す。坤巻(西巻)は、真崎稲荷(石濱神社)付近から川を下り、今戸町、煙が上がる今戸の瓦焼き、遠景の新吉原と金龍山聖天宮、花川戸町、浅草寺、大川橋、桜の上野、雨の両国橋、新大橋、花火の上がる中洲、紅葉の永代橋佃島、雪を被った富士で終わる。乾巻は題字2枚と絵10枚、坤巻は絵18枚と跋文2枚の内容である。全巻の版刻は関根柯影により、黒い線のみを版刻し、その上に数色の筆彩を加えたものであった。

隅田川両岸一覧の版画としては、この作品をもって嚆矢とされる。ただし、本作の基本構成は、狩野休栄筆「隅田川長流図巻」(3巻、大英博物館蔵)に依拠しており、乾巻は中巻、坤巻は上下巻を参考にしている。跋文が行書体で記された、東洋文庫本、国文学研究資料館本、大倉集古館本の系統と、楷書体で記された国立国会図書館本の二系統あり、前者のほうが初印である可能性が高いとされている。

脚注

  1. ^ 『浮世絵師伝』による。

参考文献

関連項目





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鶴岡蘆水」の関連用語

鶴岡蘆水のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鶴岡蘆水のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの鶴岡蘆水 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS