鱗食い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 06:46 UTC 版)
鱗食い(古代ギリシャ語でレピドファジー)は、他の魚の鱗を食べることを含む魚特有の摂食行動である。鱗食いは、少なくとも淡水魚で5科そして海洋魚は7科で独立進化した。 魚鱗は栄養価が高く、ケラチンやエナメル質の層とは別に真皮部分およびタンパク質豊富な粘液層を含んでいる。これらはリン酸カルシウム豊富な資源である。しかし、攻撃を起こすのに消費されるエネルギーに対する攻撃ごとに摂取する鱗の量が、鱗食い魚の大きさを制限しており、通常彼らは自分達の獲物よりもはるかに小型である。鱗を食べる行動は通常、食物不足や極端な環境条件を理由に進化する。鱗および鱗周辺皮膚を食べることで、他のニッチな場所では得られないだろうタンパク質豊富な栄養素がもたらされる。 魚類の顎は一般に左右対称であるが、鱗を食べるカワスズメ科のPerissodus microlepisでは例外が生じる。この魚の顎には2つの特異な形態が発現する。一つは顎が左にねじれた形態で、獲物の右脇腹で鱗を食べやすくなっている。もう一つは顎が右にねじれた形態で、獲物の左脇腹で鱗を食べやすくなっている。個体群における2形態の相対的多数派は頻度依存選択によって調節される。
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