駆動電流でのゲート容量インパクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/07 02:21 UTC 版)
「High-κ絶縁体」の記事における「駆動電流でのゲート容量インパクト」の解説
MOSFETのドレイン電流IDは(グラジュアルチャネル近似を用いると)次のように書ける。 I D , S a t = W L μ C i n v ( V G − V t h ) 2 2 {\displaystyle I_{D,Sat}={\frac {W}{L}}\mu \,C_{inv}{\frac {(V_{G}-V_{th})^{2}}{2}}} ここで、 Wはトランジスタチャネルの幅 Lはチャネル長さ μはチャネルキャリア移動度(ここでは定数と仮定される) Cinvは下層のチャネルが反転状態である場合のゲート絶縁体に関連したキャパシタンス密度 VGはトランジスタゲートに印加された電圧。 Vthはしきい値電圧 VGが大きすぎると酸化物を横切る方向に大きな電場を作ってしまう。よって信頼性と室温操作の制約により、VG − Vthはある範囲に限定される。さらにVthは簡単には200 mV未満にはできない。なぜなら(high-κ絶縁体ではなく)酸化物を使うことによるリーク電流の増加と、サブスレッショルド伝導が、待機時消費電力を許容できないレベルまで増加させるためである。(スレッショルドを200mVに制限している産業ロードマップやRoy等 を参照。)このように、この因子の簡略化されたリストによれば、ID,satが増加すると、チャネル長さを短くすることや、ゲート絶縁体容量を増やすことが必要となる。
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