電子音系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:56 UTC 版)
現在も王道的な電子音のみでサウンドを形成するエレクトロニカも多く存在する。 オウテカやマウス・オン・マーズ、トゥ・ロココ・ロット、ボラといったアーティストや、n5MDやU-Cover、Skamといったレーベルが挙げられる。日本人の人気アーティストツジコノリコもボーカルは使用しているが、この範疇に入ると考えられる。一時期異常に複雑化したプログラミングへの反動か、クラークのように逆にシンプルでダンサブルな方向性や、アイ・アム・ロボット・アンド・プラウドのようにポップな方向性を示し人気になるケースもある。 クリック全盛時代と同じようなアプローチを続けるアーティストも多い。この方面のアーティストにはノイズ・ミュージックやアンビエント・ミュージックとも取れるようなサウンドも存在する。池田亮司やピタ、アルヴァ・ノト、SndといったアーティストやTouch、エディションズ・メゴ、ラスター・ノートンといったレーベルが挙げられる。池田亮司やピタはClicks & Cuts以前からこの様なアプローチをしており、シーンに大きな影響を与えた。また、よりノイズに近づいたアプローチはマウリツィオ・ビアンキの提唱した概念であるテクノイズtechnoiseと称されることがある。 2001年頃から注目されたのはマイクロスコピック・サウンドあるいはロウワーケース・サウンドという手法である。クリックやグリッチ、サイン波のドローンを分散的に配し限りなく少数の音で空間を形成するサウンドは、必ずしも大きなシーンにはならなかったが、一定の影響力を保ちつつある。この方向ではリチャード・シャルティエ、キム・カスコーン、Sachiko M、ジョン・ヒュダックといったアーティストや12kとそのサブレーベルのLINE、日本のSpekkといったレーベルが有名である。アンビエント・ミュージックのアーティストとして知られるウィリアム・バシンスキーやテイラー・デュプリーもこのシーンと密接な関係にある。
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