雨状の凝結の核の追求
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 19:17 UTC 版)
「チャールズ・トムソン・リーズ・ウィルソン」の記事における「雨状の凝結の核の追求」の解説
ウィルソンは塵がない時でも水滴の核になるものの正体を追求した。彼は1897年に発表した論文で、「膨張が上記限界(臨界値)を超えたときに凝結を引き起こす核は一定時間少数存在しているにすぎないが、それが除かれるのと同じぐらい速く、同種の核に置き換えられる」ことを発見した。「塵ではない核」は何度でも復活し、「どれだけ頻繁に空気を膨張させても、水滴数の減少は検知できなかった」と報告している。また、「あらゆる外来の核のない飽和空気において凝結を起こす断熱膨張に対して、我々は最終容積が初期容積の1.252を越えねばならないことが分かった。」としてる。 ウィルソンは雲のでき方について、「湿った空気の上昇流があるとき、外来の核がそれに伴って凝結して取り除かれていくこと、そのようにして作られた雲の層の上に上昇する塵を持たない空気も過飽和になって凝結が始まることは、ここでの実験で導かれることである」とした。 ウィルソンはこの核についての計算を行い、その大きさがせいぜい分子のオーダーであることを指摘した。つまりその核は塵のようなマクロなものではないことを突き止めた。
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