なん‐ぴん【難▽平】
難平(なんぴん)
難平(なんぴん)
損失を平均するという意から転じて、相場の上下に応じて売買の値段を平均して相場を仕掛ける平均売買法のことをいいます。すなわち、当初から大量の建玉を仕掛けることはせずに、売りの場合には高値になるにしたがって売り玉を漸次増加して平均売値段を引き上げ、また、買いの場合には安値になるにしたがって買い玉を漸次増加して平均買値段を引き下げることにより、反落または反騰のときの利益を増大させる売買方法のことをいいます。難平
- 取引所の語。損失をしたるに係らず重ねて同じ事をする事。売りて損したるに係らずまた売り込むを、なんぴんうり、買ひて損失せるに係らずまた買ふを、なんぴん買ひといふ。
- 売玉にしろ買玉にしろ不利となつた場合、建玉を殖やして値段を平均すること。
- 相場が高くなればなるほど売り、安くなればなるほど買増して平均することをいふ。〔相場語〕
- ナンピン。売玉又は買玉の不利となつた場合建玉を殖して値段の平均をとること。
- 〔経〕取引所用語。相場が見込違ひとなつたとき当初の思惑を固執すること、例へば「買なんぴん」とは、相場の買値より下落したとき、更に買乗せて損失を少くすること、をいふ。
- コヂツケて「難平」と書いてゐるが売りにも買ひにも使ふ言葉で買ひの場合は不利益なる立場にありながら買下がつて買値段の平均をはかり、売りの場合はその反対に売玉の値段を平均して引上げて行くことをいふ。
- 相場を自己の有利に平均して売買すること。
難平
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/29 14:05 UTC 版)
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難平(ナンピン。何品とも)とは、株式など相場の売買手法の一。
「難」は損のことを指し、それを「平均」することから、難平と書く。言葉の意味から、「何品」と書くのは誤用となる。
買い建てた後に価格が下落した場合、下値で買い増しすることで、1株あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法である。平均取得価格が低くなることで、その後の上げ幅が少なくても、利益が出る・±0・軽微な損失で処分する等が可能となる。これが「ナンピン買い」である。空売りした後で株価が上昇した場合に、上昇後の値段でさらに売り増しする「ナンピン売り」もある。
- 例:1000円で1株を買い、800円に下落したとき更に1株買えば、平均価格は900円。その後901円まで戻れば利益が出る
期待通りに価格が戻れば上記のように利を得ることができるが、失敗した場合は損失が上乗せされる。
- 例:上の例で800円から更に下がれば、損は倍の早さで膨らむ。600円での損は難平しなければ-400円、難平すれば-600円。
ナンピンは不成功に終わった場合、損失額が拡大する。難平は結局、確率上の有利と、損失額における不利の交換に過ぎない。
ある企業の株価が長期にわたり下落を続け、最終的に倒産したような局面で難平を続けていれば、ただ一つの銘柄で回復不能の致命傷を蒙る可能性がある。そのため相場格言には「へたなナンピン素寒貧」などナンピンの危険性を警告するものがある。
参考文献等
- 書籍
- 日本経済新聞社『株式用語辞典』日本経済新聞社〈日経文庫〉、2007年。ISBN 978-4532111335。
関連項目
「難平」の例文・使い方・用例・文例
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