陰謀論としての「クライシスアクター」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 03:35 UTC 版)
「クライシスアクター」の記事における「陰謀論としての「クライシスアクター」」の解説
アメリカ合衆国では、陰謀論者によって、銃乱射事件などの惨事の被害者やその家族はクライシスアクターが演じているものであり、したがってそれらの事件は実際に起こったのではなく仕組まれたものだ、と主張されることがある。2012年12月にサンディフック小学校銃乱射事件が発生した際、元学者で陰謀論者であるジェームズ・トレイシー(James Tracy)が、ある事務所所属のクライシスアクターが偽の被害者役を演じ、大量殺人事件にリアリティを与えたのだと主張した。これがきっかけで、陰謀論者は「クライシスアクター」の語を使用するようになった。 トレイシーはまた、ボストンマラソン爆弾テロ事件でも同様の陰謀論を展開した。陰謀論者は、これらのテロ事件は政府や企業などの陰謀による「偽旗作戦」であるとしており、政府による監視拡大、銃規制、他国への軍事行動を正当化するなどの目的のために仕組まれていると主張している。そして陰謀論の文脈においてクライシスアクターは、特殊メイクを施して負傷した被害者を装い、また目撃者や通行人、対応に当たる救急隊員の役も演じているとされる。 こうした陰謀論の主張者として、フェイクニュースサイトインフォウォーズ(英語版)を運営するアレックス・ジョーンズや、True Punditといったウェブサイトが挙げられる。2018年4月、先述したサンディフック小学校銃乱射事件の遺族がアレックス・ジョーンズに対して名誉毀損で訴訟を起こした。
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