間違われやすいクモ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 06:21 UTC 版)
日本でミズグモが観察されることは北海道道東地方を除くとかなり少ないが、それ以外の各地でミズグモを見たとの観察談は珍しくない。それらは大抵の場合、違うクモと見誤ったものが多く含まれると考えられる。 よく間違えられるのは、キシダグモ科に属するハシリグモの仲間である。イオウイロハシリグモ、スジブトハシリグモなどである場合が多い。いずれも大柄でたくましい体格のクモで、地上や草の上を歩き回って昆虫などを捕食する。また走るのが速く、運動性に富む。上記の2種は、特に池や水田の周辺に生息し、よく水面にアメンボのように浮かび、走りまわることがある。何かに驚くと水中に飛び込み、水底に潜る。水中では、体表に空気の層ができて銀色に見えるのもミズグモと同じである。また、アオグロハシリグモは渓流の周辺に生活し、やはり水中に潜ることがある。 これらのクモは、水面や水中を行動できるだけでなく、時には水生動物を捕らえることがある。水田のオタマジャクシを捕らえた例や、金魚の養殖槽へ金魚の稚魚を捕らえに入ったりすることが知られている。また、水面を足で叩き、小魚を誘って捕らえるとの観察がある。 他に、コモリグモ類も水辺に生息する種が多く、水面に走り出る場合がある。 それ以外にも、アメンボの別名としてミズグモを使う場合、ウミグモを誤ってミズグモと呼ぶこともあるようである。また、水蜘蛛といえば、忍者が水面を渡るのに用いたという器具の名でもある。
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