長崎奉行の収入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 23:35 UTC 版)
奉行は、格式は公的な役高1000石、在任中役料4400俵であったが、長崎奉行は公的収入よりも、余得収入の方がはるかに大きい。 すなわち、輸入品を御調物(おしらべもの)の名目で関税免除で購入する特権が認められ、それを京・大坂で数倍の価格で転売して莫大な利益を得た。加えて舶載品をあつかう長崎町人、貿易商人、地元役人たちから八朔銀と呼ばれる献金(年72貫余)や清国人・オランダ人からの贈り物や諸藩からの付届けなどがあり、一度長崎奉行を務めれば、子々孫々まで安泰な暮らしができるほどだといわれた。そのため、長崎奉行ポストは旗本垂涎の猟官ポストとなり、長崎奉行就任のために使った運動費の相場は3000両(現在の価値でおよそ3億円)といわれたが、それを遥かに上回る余得収入があったという。
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