鉄道用ボイラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/07 15:45 UTC 版)
「ヤーロウ式ボイラー」の記事における「鉄道用ボイラー」の解説
ヤーロウ式ボイラーの蒸気機関車における使用例は、1924年にロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道の技師長ナイジェル・グレズリーが設計した試作機関車LNER W1形蒸気機関車のみである。グレズリーは船舶における高圧蒸気と複式機関の効率に注目し、蒸気機関車に適用しようと考えていた。当時ヤーロウ社を率いていたハロルド・ヤーロウは、同社ボイラーの市場拡大に繋がるとみてこれに協力することにした。 このボイラーは通常のヤーロウ式ボイラーとは異なる設計で、特にその循環経路においてウールノー式ボイラーなど他の三胴式ボイラーとの共通点の方が多かった。また、火室を拡大して全体がボイラーとなるようにしたブロタン・デフナー式ボイラーの進化型であると説明されることもあった。 しかし、このボイラーは燃料の消費が激しかったことから広く鉄道用に採用されることはなく、W1型機関車も1937年に通常の機関車用ボイラーに換装されてしまっている。
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