金沢大学無断臨床試験告発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 03:12 UTC 版)
「打出喜義」の記事における「金沢大学無断臨床試験告発」の解説
1998年に金沢大学医学部附属病院産婦人科で化学療法を受けていた卵巣癌患者の遺族が、患者が同意なき臨床試験の対象患者とされていたことによる精神的、肉体的苦痛を受けたとして、1999年6月に国を相手取った損害賠償請求訴訟を起こした。この訴訟において打出は、病院側が提出した証拠である上記患者の名を含まない臨床試験の被験者一覧が病院側により改竄されたものであるとして、上記患者の名を含む被験者一覧を証拠として提出するなど、原告側証人として争った。この訴訟は地裁・高裁判決にてともに原告勝訴となったが、認定されたのは説明義務違反による精神的苦痛の部分のみで、抗癌剤を高用量で投与したこと自体の不適切性および肉体的苦痛は認定されなかった。勤務先である大学と争った本件が示すように、打出は患者の人権尊重を第一義とすべしという姿勢を強く示している。
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