過失割合の決定過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 05:18 UTC 版)
「交通事故の過失割合」の記事における「過失割合の決定過程」の解説
過失割合は、事故により生じた当事者間の法律関係を決定するものであるから、終局的には裁判所において決定されるものである。しかしながら、全ての交通事故が裁判で決着されるわけではなく、そこに至る前の段階でも、各当事者が各々過失割合を主張し、合意を形成しうる。 初期段階においては、実際に損害額を支払うことになる損害保険会社から提示されることが多い。当事者がこれに合意(示談)すれば、合意された過失割合により責任が分担される。 日本国内においては任意自動車保険の普及率が高い。物的損害については加害者による直接賠償以外には任意自動車保険でしか対応できず、人身損害については任意自動車保険が自賠責保険の支払範囲外を支払うことから、任意保険会社が提示した過失割合により合意されることも少なくない。 損害保険会社が提示した過失割合で当事者が納得しない場合は、交通事故紛争処理センターによる裁定や、訴訟・調停といった司法手続により決定される。2000年代後半からは、任意自動車保険への弁護士費用負担特約が普及したことから、訴訟や調停に持ち込まれるケースが増えたとされる。
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