運動エネルギー保存の拘束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 17:52 UTC 版)
「ポワンソーの楕円体」の記事における「運動エネルギー保存の拘束」の解説
外部トルクが作用しない場合、運動エネルギー T {\displaystyle T\ } は保存される。 d T d t = 0 {\displaystyle {\frac {dT}{dt}}=0} 運動エネルギーは慣性モーメント I {\displaystyle {\boldsymbol {I}}} および角速度ベクトル ω {\displaystyle {\boldsymbol {\omega }}} によって記述することができる T = 1 2 ω ⋅ I ⋅ ω = 1 2 I 1 ω 1 2 + 1 2 I 2 ω 2 2 + 1 2 I 3 ω 3 2 {\displaystyle T={\frac {1}{2}}{\boldsymbol {\omega }}\cdot {\boldsymbol {I}}\cdot {\boldsymbol {\omega }}={\frac {1}{2}}I_{1}\omega _{1}^{2}+{\frac {1}{2}}I_{2}\omega _{2}^{2}+{\frac {1}{2}}I_{3}\omega _{3}^{2}} ここで ω k {\displaystyle \omega _{k}\ } は角速度ベクトル ω {\displaystyle {\boldsymbol {\omega }}} の慣性主軸座標系からみた各成分、 I k {\displaystyle I_{k}\ } は主慣性モーメントである。こうして、運動エネルギー保存則は3次元の角速度ベクトル ω {\displaystyle {\boldsymbol {\omega }}} に対して拘束を与えている。慣性主軸座標系では、以下で表される楕円面上に留まる。 T = 1 2 I 1 ω 1 2 + 1 2 I 2 ω 2 2 + 1 2 I 3 ω 3 2 {\displaystyle T={\frac {1}{2}}I_{1}\omega _{1}^{2}+{\frac {1}{2}}I_{2}\omega _{2}^{2}+{\frac {1}{2}}I_{3}\omega _{3}^{2}} この楕円体はポワンソーの楕円体または慣性楕円体と呼ばれ、任意の剛体に対してただ一つ決まり、剛体とともに回転する。 楕円体の軸長は主慣性モーメントの半分の長さとなる。角速度ベクトル ω {\displaystyle {\boldsymbol {\omega }}} はこの楕円面上を運動するが、楕円面上に描く軌跡は ポルホード(ギリシャ語でポールの軌跡の意)と呼ばれ、一般に円形またはタコシェルの淵をなぞった形となる。
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