追い焚きにおける問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 13:55 UTC 版)
バランス釜は自然循環式で追い焚きを行う。具体的には、水の温度変化による密度の違いを利用している。 比重の大きい冷水は浴槽下部に留まるが、風呂釜内部で加熱された温水は、比重が小さくなり上部のパイプから浴槽内に流れ出ようとする。この水の流れにより浴槽下部の冷たい水が風呂釜内へ流れ込み加熱されるというサイクルが発生する。循環パイプが風呂釜から浴槽に向かって上向きの勾配で接続されていれば、湯は風呂釜と浴槽の間を滞りなく循環することができる。 しかし、施工ミス等の理由で、上部のパイプが風呂釜から浴槽へ向かって下向きの勾配となった場合には、加熱された水が風呂釜の吐口で滞留してしまうことがある。この状態が続くと、この滞留した水が風呂釜内部で部分的に沸騰してしまい、風呂釜本体を大きく振動させることとなる。このような現象は「釜鳴り」と呼ばれる。 また、循環水の流れが比重の違いのみによるため、ゆっくりとした流れしか発生しない。このため、風呂釜内部の熱交換器や、浴槽との接続部であるパイプ内に湯垢と呼ばれる汚れが溜まりやすい。
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