転形問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:32 UTC 版)
投下労働価値から生産価格へのいわゆる「転形問題」について、置塩は、『資本論』で示唆された手順を、数理的定式化を用いることで、最後まで繰り返し計算を行い、マルクスの推論のとおり、生産価格に収束することを示した。しかし、この場合にもいわゆる総計一致二命題は両立しないことを確認した。この結論に関係して得られた重要な知見に、均衡利潤率と生産価格は実質賃金率と基礎部門の生産技術のみに依存するというものがある。多くの経済学者が非基礎部門もまた均衡利潤率の決定に関係すると考えていたことから、置塩が導きだした結果は驚きを持って迎えられ、置塩と多くのマルクス経済学者の間で激しい論争が行われた。
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