超函数に対する演算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 06:00 UTC 版)
「シュワルツ超函数」の記事における「超函数に対する演算」の解説
コンパクト台を持つ滑らかな函数のうえに定義される作用や演算の多くが、シュワルツ超函数に対しても定義される。一般に、 T : D ( U ) → D ( U ) {\displaystyle T\colon D(U)\to D(U)} がベクトル空間の間の線型写像で、弱-∗ 位相に関して連続ならば、極限を取ることによりこれを T : D ′ ( U ) → D ′ ( U ) {\displaystyle T\colon D'(U)\to D'(U)} なる写像まで延長することができる(このことは一様連続性を持つことを仮定すればもっと一般の非線型写像についても正しい)。 しかし実用上は転置写像(あるいは随伴作用素)として超函数に対する演算を定義するほうが手っ取り早い (Strichartz 1994, §2.3; Trèves 1967)。連続線型作用素 T: D(U) → D(U) に対してその随伴 T∗: D(U) → D(U) とは、任意の φ, ψ ∈ D(U) に対して ⟨ T φ , ψ ⟩ = ⟨ φ , T ∗ ψ ⟩ {\displaystyle \langle T\varphi ,\psi \rangle =\langle \varphi ,T^{*}\psi \rangle } を満たす作用素のことである。このような作用素 T∗ が存在して連続ならば、もとの作用素 T は T f ( ψ ) = f ( T ∗ ψ ) {\displaystyle Tf(\psi )=f(T^{*}\psi )} とおくことにより超函数に対する作用素に延長される。
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