走禽類とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生物 > > 禽類 > 走禽類の意味・解説 

そうきん‐るい【走×禽類】

読み方:そうきんるい

主に地上生活し、よく走る総称。ダチョウ・キジ・ニワトリなど。


平胸類

(走禽類 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/17 01:34 UTC 版)

平胸類
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
上目 : 古顎上目 Palaeognathae
階級なし : 平胸類 Ratitae*
学名
Ratitae Merrem1813
シノニム

Struthioniformes sensu lato

英名
Ratite

平胸類(へいきょうるい、学名 Ratitae)は、現生鳥類の中で原始的なグループである古顎類の中で、完全な地上生に進化したグループである。走鳥類(そうちょうるい)、走禽類(そうきんるい)とも。また、ダチョウ目を平胸類と同じに定義する説もある。

古顎類には平胸類のほかに、不完全な地上生のシギダチョウ科が含まれる。まれに平胸類や走鳥類にシギダチョウ科を含めることもある[1]が、ここではシギダチョウ科を含めないグループについて述べる。ただし、後述のようにシギダチョウ科を含めない平胸類は多系統であり、現代の遺伝学に基づいた分類学上は支持されない。

特徴

  • 飛ばない地上性の大型の鳥類である。
  • 胸骨に竜骨突起がない。平胸類という名はこれに由来する。竜骨突起とは飛翔に用いる筋肉である飛翔筋が付くべき部位である。かつては竜骨突起がある胸峰類と区別されていたが、現在は、竜骨突起がある鳥類から二次的に竜骨突起を失ったと考えられ、胸峰類に含められる。
  • 羽根は左右対称であり、飛翔に適した形状をしていない。

分布

南半球にのみ分布する。

ダチョウ(アフリカ大陸)、レア類(南アメリカ大陸)、ヒクイドリ(ニューギニア島・オーストラリア大陸)、 キーウィ(ニュージーランド島)

系統

従来主流だった説では、平胸類は古顎類の残りであるシギダチョウ科(主に地上性だが、竜骨突起があり飛ぶことはできる)と姉妹群であり、シギダチョウ科と分化した後に竜骨突起を喪失したと考えられてきた。そのことは、Sibley & Ahlquist (1981)DNA-DNAハイブリダイゼーションでも確認され、彼らはそれを分類に反映し、平胸類全体をダチョウ目に分類した。[2][3]

しかし平胸類の単系統には、古生物学動物地理学の面から Bock & Bühler (1990) や Elzanowski (1995) によって疑問が出された。最終的に Harshman et al. (2008) の分子系統により、古顎類の中で最初に分岐したのはダチョウ科であることが判明した。つまり、平胸類は多系統であり、竜骨突起の喪失は平胸類の進化の中で複数回起こった平行進化である。[4]

分類

科・種

目の分類には、以下の2つの説が主流である。なおここでは、現生4科(エミューはヒクイドリ科に含める)についてのみ述べる。

  • 4科をそれぞれ別の目にする。クレメンツ分類やピーターズ分類などの伝統分類で採用されている。(ただしクレメンツではキーウィはモアと共にモア目に属する)
  • 4科全てをダチョウ目とする。Sibley & Ahlquist (1981) など。

このほか、ダチョウ科とレア科のみをダチョウ目に、他の2科をそれぞれ独立目にする[5]説などがある。

出典

  1. ^ Sibley-Ahlquist鳥類分類ではシギダチョウ科を平胸小綱に含めている
  2. ^ On The Phylogeny and Classification of Living Birds by Dr. Charles G. Sibley
  3. ^ Struthioniformes (Sibley-Monroe_checklist)
  4. ^ Harshman, John; et al. (2008), “Phylogenomic evidence for multiple losses of flight in ratite birds”, Proc Natl Acad Sci 105, http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=2533212 
  5. ^ Livezey, Bradley C.; Zusi, Richard L. (2007), “Higher-order phylogeny of modern birds (Theropoda, Aves: Neornithes) based on comparative anatomy. II. Analysis and discussion”, Zoological Journal of the Linnean Society 149: 1?95, http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/fulltext/118484502/PDFSTART 

走禽類

出典:『Wiktionary』 (2021/08/20 13:20 UTC 版)

名詞

そうきんるい

  1. 足が大きく空を飛べずに陸上を走る総称

関連語

翻訳


「走禽類」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



走禽類と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「走禽類」の関連用語

走禽類のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



走禽類のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの平胸類 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの走禽類 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS