設計における対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/10 00:32 UTC 版)
通常の航空機は顕著なダッチロールを起こさないように設計されているが、速度の不足、高空での空気密度の低下、あるいは航空機の損傷によって安定性が不足した場合に顕在化することがある。ダッチロールに対する安定性はヨー・ダンパーを装備することによって改善され、逆に主翼の取り付け位置が重心より高い場合や主翼の上反角が大きすぎる場合はロール方向の復元力が過剰となりダッチロールを起こしやすくなる。このため、高翼配置の航空機の中には、ロール安定性が過剰とならないように主翼に下反角を付けたものもある。 後退角翼の場合も、横滑りしたときは横滑り方向の片翼の気流に対する後退角が減り、反対側の片翼の後退角が増える結果となるので、横滑り側の片翼の揚力が大きくなるため、上反角と同じような効果を発揮する。従って、垂直尾翼の面積が不足の場合はダッチロールの危険性を内蔵している。
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