訂正増訳采覧異言とは? わかりやすく解説

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訂正増訳采覧異言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 19:50 UTC 版)

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『訂正増訳采覧異言』に掲載された東アジアの地図。

訂正増訳采覧異言(ていせいぞうやくさいらんいげん)は、土浦藩山村才助明和7年(1770年)- 文化4年(1807年))による総合世界地理書。享和2年(1802年)完成。新井白石による世界地理書『采覧異言』を増補・訂正したものである。

概要

山村才助は、大槻玄沢芝蘭堂で蘭学を学んだが、蘭学者としては唯一、世界地理や西洋史を研究した人物である[1][注釈 1]

新井白石著の『采覧異言』(全5巻)は、刊行されなかったものの、当時写本のかたちで流布しており、才助はこれに西洋・東洋の地理書を収集・翻訳するとともに、当時の日本における地理情報も参照して肉付けし、誤りは訂正して『訂正増訳采覧異言』として完成させた[1]。これは、18世紀の日本の世界地理書の総決算ともいうべき総合地理書であり、本文12巻、図1巻の大著となった。文化元年(1804年)には師の大槻玄沢および江戸幕府に献上された。この業績は、国学者平田篤胤水戸藩豊田天功渡辺崋山吉田松陰など各方面において、その世界認識に大きな影響をおよぼした[1]

刊本

  • 山村才助『訂正増訳采覧異言』上・下 青史社、1979年12月。 - 内閣文庫本の影印

脚注

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注釈

  1. ^ 山村才助は塾内では「玄沢四天王」のひとりとされた人物。巷間出された「蘭学者番付」では西関脇となっている。

出典

参考文献

関連項目

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