解体工事強行後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 15:01 UTC 版)
三菱地所が解体工事を強行した後も、日本建築学会は1968年3月25日に工事中止の上、保存について協議するよう三菱地所に申し入れ、文化財保護委員会には保護措置をとるよう要請。同学会は同年3月26日付にて解体工事を即時中止するよう三菱地所へ申し入れ書「三菱旧一号館解体作業の即時中止と保存法に関する申し入れ」を提出し学会の意向を伝え、同日付で灘尾弘吉文部大臣・稲田清助文化財保護委員会委員長あてに強制的に文化財指定を適用するよう要望書「三菱旧一号館解体作業の即時中止と保存に関する要望書」を提出。 1968年4月2日には日本建築学会において三菱地所の文化財建造物課長も出席し協議が行われたものの、三菱地所が意向を変えることは無く、文化財保護委員会も所有者の承諾を得ない文化財指定の適応に難色を示したため、結果として一部の解体材を移築保存のため開東閣へ送り保管の上解体された。三菱地所がこの移築保存を実現させることは無く、1974年(昭和49年)にその殆どの保管部材が廃棄された。跡地には地下4階・地上15階建の「三菱商事ビルヂング」が1971年に竣工した。
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