角度計測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 20:16 UTC 版)
正確な高度角の測定法は長い年月をかけて発展してきた。最も単純な方法は腕を伸ばした状態の手で測るもので、指1本の幅が1.5度強に相当する。正確な高度角計測のため、カマル、航海用アストロラーベ、八分儀、六分儀といった計測器が開発され、正確さが向上していった。八分儀と六分儀は視地平からの角度を計測するもので、装置のポインタの配置による誤差を除去するため最も正確であり、二重鏡のシステムが装置の相対的な動きをキャンセルするので、対象物と視地平を安定的に見ることができる。 航海士は度、分、秒という単位で地球上の距離を測定する。1海里は1852メートルだが、これは地球の緯度1分に相当する子午線弧長にほぼ等しい。六分儀は0.2分未満の正確さで測定値を読み取り可能である。つまり観測者の位置を(理論上は)0.2海里以内(約370メートル)の正確さで決定できる。航海士ならば、移動中の船舶の位置を2.8km以内の誤差で決定でき、陸地の見えない洋上ではこれで安全に航行できる。
※この「角度計測」の解説は、「天測航法」の解説の一部です。
「角度計測」を含む「天測航法」の記事については、「天測航法」の概要を参照ください。
- 角度計測のページへのリンク