見逃しの典型例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 00:25 UTC 版)
高目と安目の落差が激しいケース (例)東1局、子、10巡目、ドラは無関係の字牌 待ちはで、一索なら平和純チャン三色の跳満だが、四索なら平和のみの1000点である。このような牌姿では、安目が出ても見逃せるようリーチは控えるという戦略を取ることも多い。もちろんこれがオーラスで微差のアガリトップという状況なら、安目の四索でも迷わず和了を取る。しかし東1局という状況なら、多くの打ち手は四索には見逃しを掛け、高目一索での和了を待つ。開局早々1000点を和了ってもあまり意味がないからである。 高目が役満になるケース (例)南2局、北家、10巡目、ドラは無関係の字牌 待ちはとの変則二面張。八索で四暗刻単騎、七索でタンヤオ三暗刻の6400点。10巡目であり、残り巡目にはまだ余裕がある。また、ここで6400点を和了っても勝負はまだ決まらないが、役満を和了ればトップはほぼ確定する。かつ、着順とは別に役満祝儀も入る。以上のようなことを考えれば、七索は見逃して八索での和了を待つほうが期待値は高い。四暗刻単騎をダブル役満にするルールであればなおさらである。 (例)東2局、東家、10巡目、ドラは無関係の字牌 待ちは の変則四面張。二萬で九蓮宝燈になる。九蓮宝燈はあまりお目に掛かることのない稀少な役満であり、せっかくのテンパイを安目で和了ってしまうのは惜しいという考えから、二萬以外の和了牌をすべて見逃すという選択肢は充分ありうる。ただし安目をツモってしまった場合は、四暗刻単騎の場合と違ってフリテンを解消しにくい。フリテンの解消が困難という点に関しては緑一色についても同じことが言える。 点棒状況を理由とする見逃し (例)南4局、西家、10巡目 ドラ表示牌 東家36000点 南家3000点 北家35000点 西家(自分)26000点 オーラス3着目という点棒状況で、トップとの差は10000点、2着目との差は9000点。手牌に高目安目はなくどの牌で和了っても満貫だが、ツモ和了かロン和了かで着順が変わってくる。ツモ和了の場合はトップになれるが、東家あるいは北家からのロン和了では2着、ダンラスの南家から出た場合は2着にも届かない。このような状況では、まず3着のままゲームが終了するのを避けるべく、南家から出たロン牌は見逃すことが多い。南家からロン和了した場合、目先の8000点を得ることはできるが、それより大きい順位ウマ(ワンスリーであれワンツーであれ10000点)の払いを確定させることになるからである。また、あくまでトップを狙うなら、東家から出ても北家から出ても見逃し、ツモ和了を狙う。この牌姿は待ちも広く、1牌や2牌見逃したとしてもツモ和了のチャンスは充分残っている。
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