西遊記の完成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 15:55 UTC 版)
上記のような断片に見られる過程を経て16世紀後半に小説『西遊記』はいよいよ成立したが、現在見られるのは、16世紀末の世徳堂本以降の刊本である。その後も、明代から清代(1644年 - 1912年)に様々な刊本が出現することになる。明代の長篇小説では、より精細な叙述で詩詞を交え情趣豊かに語られる「文繁本(繁本)」と、筋立てを重視して煩雑な表現を簡略化し文章量を減らした分挿絵を入れるなどした「文簡本(簡本)」に大きく分けられることが多く、『西遊記』でも繁本系統と簡本系統の2系統が存在する。先に文繁本が完成し、そこから文章や詞詩を削減した文簡本が生まれた。
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