複素解析的な証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 07:01 UTC 版)
「代数学の基本定理」の記事における「複素解析的な証明」の解説
複素解析に基づく証明法としては、リウヴィルの定理を用いる方法と、ルーシェの定理を用いる方法が有名であり、大学教育における初等的な複素解析の教書は代数学の基本定理をこれらの方法で証明するまでの過程を学ぶことを目的としているものが多い。 以下にリウヴィルの定理を用いる証明の概略を示す(ルーシェの定理を用いる証明については、ルーシェの定理#代数学の基本定理の証明を参照)。 最高次係数が 1 の任意の n 次複素数係数多項式を f ( z ) = z n + a n − 1 z n − 1 + ⋯ + a 1 z + a 0 {\displaystyle f(z)=z^{n}+a_{n-1}z^{n-1}+\cdots +a_{1}z+a_{0}} とする。複素平面上で f(z) は零点を持たないと仮定する。g(z) = .mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}1/f(z) と置けば g(z) は複素平面全体で正則かつ有界であり、リウヴィルの定理から g(z) は定数となり、当然 f(z) も定数となるが、これは f(z) の形と矛盾する。従って、f(z) は複素平面上で少なくとも1つの零点を持つ。
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