行列方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 15:07 UTC 版)
クロネッカー積はある種の行列方程式の簡便な表現を得るのに利用することができる。例えば、A, B, C が与えられていて、X を未知とするときの、方程式 AXB = C を考えると、この方程式は ( B ⊤ ⊗ A ) vec ( X ) = vec ( A X B ) = vec ( C ) {\displaystyle (B^{\top }\otimes A){\text{vec}}(X)={\text{vec}}(AXB)={\text{vec}}(C)} の形に書き下すことができる。ここで、vec(X) は、行列 X の各列を縦に積んで一つの列ベクトルの形にした、X のベクトル化である。このときクロネッカー積の性質から、方程式 AXB = C がただ一つの解をもつための必要十分条件が A および B がともに非特異であること (Horn & Johnson 1991, Lemma 4.3.1) が従う。 X を行順に列ベクトルとしたものを x とすれば AXB は (A ⊗ B⊤)x と書ける (Jain 1989, 2.8 Block Matrices and Kronecker Products)。
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