薬師寺修二会(花会式)
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通称「花会式(はなえしき)」と呼ばれる薬師寺の修二会は例年、3月30日から4月5日にかけて行われる薬師悔過法である。4月5日は結願法要として、「鬼追い式」が行われている。薬師寺の修二会は、花会式と称されるように、十種の造花が本尊薬師如来にささげられる。 これは嘉承2年(1107年)、堀河天皇の皇后が病気になり、その平癒を薬師寺の本尊に祈願したところ回復したので、これに感謝して修二会に梅、桃、桜など和紙の造花を十種類の造花を供えたのが始まりであるといわれている。現在も造花作りは、昔通り寺の縁家の奈良市菩提山町の橋本家と、寺侍の家柄だった奈良市西の京町の増田家によりボランティアの手作業で作成されている。 悔過法が終わった5日の夜8時に「鬼追い」がある。松明を持った黒、青、赤、白、黄の5匹の鬼が堂外にあらわれ、大声で叫び堂をかけめぐる。やがて毘沙門天があらわれ鬼を退散させる。修二会の最後に鬼が現れるのは長谷寺のだだおしと共通している。 なお、修正会は1月1日から15日にかけて行われ、吉祥天女を本尊とする吉祥悔過を行う。
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