英語詞の事情
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 04:49 UTC 版)
外国語曲を積極的に聴く態度を欠くアメリカの大衆リスナーへ外国曲を売り込む場合、英語詞は不可欠であった。これらは多くの場合、2線級のアメリカ人作詞家が手がけることが多かったが、原曲の詞とは全く異なった内容で書かれた安易な「やっつけ仕事」も少なくなく、原作者たちの不満の元になった。 またアメリカやフランスにおける著作権の仲介者たちは、中間マージンを多量に得ようと、外国人たちの無力な立場に乗じ、原作者不利な契約を結ばせた。ボサ・ノヴァでもそれは例外でなく、もっともひどい例ではジョビンとモライスの作った曲が、彼らと無関係に勝手に「フランス人の作曲したもの」として著作権登録されてしまったケースすらあった。 「イパネマの娘」においても作詞者と著作権仲介者を兼ねたノーマン・ギンベルが、アメリカでの著作権料のうち相当部分を得ることになった。ジョビンはこれに懲りて、その後は自曲の英語詞についても極力自力で書こうとするようになったという。
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