英国の解決策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 09:04 UTC 版)
英国政府は、ワシントンD.C.のドイツ大使館は商用電信システムによってメキシコ大使館宛てのメッセージを送るだろう、したがって、そのコピーがメキシコシティの公共電信局に存在するだろうと推測した。コピーを手に入れることができたならば、メキシコでのスパイ活動によってそれを発見したと説明してアメリカ政府へ手渡すことができるのだ。 そこで、彼らは「H氏」とのみ知られる在メキシコの英国エージェント(現在では、後にハンガリー大使を務めたトーマス・ホーラー(Thomas Hohler)だとされている)と連絡をとり、H氏はどうにかコピーを入手した。英国の暗号解読班を喜ばせたことに、このメッセージはヴァースムス暗号書で使われた古い暗号を使用して、ワシントンのドイツ大使館からメキシコへ送られており、したがって完全に解読することができた。恐らく、メキシコのドイツ大使館は最新のコードブックを持っていなかったためと推測される。 この電報はホール海将によって英国の外務大臣アーサー・ジェームズ・バルフォアに配達され、彼は英国駐在の米国大使ウォルター・ページと連絡をとった。また2月23日に彼に電報を配達した。2日後に、彼はウッドロー・ウィルソン大統領へそれを中継した。
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