自己随伴性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:08 UTC 版)
Rn の標準内積を ⟨ , ⟩ と書けば、n 次実正方行列 A が対称となる必要十分条件は行列 A の定める双線型形式が対称であること、つまり ⟨ A x , y ⟩ = ⟨ x , A y ⟩ ( ∀ x , y ∈ R n ) {\displaystyle \langle Ax,y\rangle =\langle x,Ay\rangle \quad (\forall x,y\in \mathbf {R} ^{n})} が成り立つことである。この条件は基底の取り方とは無関係であるから、行列の対称性は A の定める線型作用素と内積のみによって決まる性質である。この特徴付けは有用で、例えば微分幾何学において可微分多様体の各接空間の内積からくる計量を持つリーマン多様体においても対称性を考えることができる。あるいはヒルベルト空間においても同様の定式化は利用できる。
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