肉用鶏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 14:59 UTC 版)
ブロイラーは産肉性を重視した育種改変の研究により、過去50年間で成長率が1日25gから100gへとあがっている。その結果、通常、鶏は成鶏に達するのに4 - 5か月かかるところをブロイラーは40 - 50日で成鶏の大きさに達するようになった。骨格構造が成熟するよりも速い速度で体重が増加することで、腰や膝の関節骨格が体を支えることができなくなり、脚弱、さらには歩行困難を引き起こす結果となった。急激な成長によりブロイラーの30%近くは体を支えることが難しく歩行困難となり、3%はほとんど歩行不能となっている。心臓にも負担がかかり、100羽に1羽は心臓疾患で死亡する。 ブロイラーが出荷されるのは生後40-50日だが、徹底した育種が生理機能に及ぼす影響は大きく、これ以上飼育期間を延ばした場合、ブロイラーは生存することが困難になる。2020-2021年にかけて日本では鳥インフルエンザが猛威を振るったが、鹿児島ニュースは出荷規制が出された農場スタッフのインタビューをこのように報道している。「3キロから10キロ圏の農場は防疫措置終了から最低でも10日間、ニワトリを区域外に搬出できません。半径10キロ圏の養鶏場スタッフ:(ひよこを)入れてから出荷するまでの日齢が決まっているが、それができないと心臓が持たない。死んでしまったら出荷できない」
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