縮小写像の不動点定理とは? わかりやすく解説

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縮小写像の不動点定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 21:14 UTC 版)

ピカールの逐次近似法」の記事における「縮小写像の不動点定理」の解説

積分作用素 T を T ϕ = ξ + ∫ τ t f ( s , ϕ ( s ) ) d s {\displaystyle T{\boldsymbol {\phi }}={\boldsymbol {\xi }}+\int _{\tau }^{t}{\boldsymbol {f}}(s,{\boldsymbol {\phi }}(s))\,ds} で定めると、上述積分方程式の解は、 T ϕ = ϕ {\displaystyle T{\boldsymbol {\phi }}={\boldsymbol {\phi }}} を満たす T の不動点である。ピカールの逐次近似法では、関数列 {φn(t)} は T の反復合成 T φ n = φ n − 1 {\displaystyle T{\boldsymbol {\varphi }}_{n}={\boldsymbol {\varphi }}_{n-1}} で構成されるが、一定の条件の下では T は縮小写像となり、不動点定理からも解の存在保証される実際先ほど同様に、f は有界領域 E で連続かつリプシッツ連続であるとする。ここで 0 < L r 0 ′ < 1 , r 0 ′ ≤ r 0 {\displaystyle 0<Lr_{0}'<1,\quad r_{0}'\leq r_{0}} を満たす正の定数 r0′ で定まる閉区間 I 0 ′ = { t ∈ R : | t − τ | ≤ r 0 ′ } {\displaystyle I_{0}'=\{t\in \mathbb {R} :|t-\tau |\leq r_{0}'\}} をとる。I0′ 上で定義される Rm(または Cm)に値をとる連続関数のなすベクトル空間を C {\displaystyle {\mathcal {C}}} とし、 C {\displaystyle {\mathcal {C}}} にノルムを ‖ ϕ ‖ I 0 ′ = max t ∈ I 0 ′ ‖ ϕ ( t ) ‖ {\displaystyle \|{\boldsymbol {\phi }}\|_{I_{0}'}=\max _{t\in I_{0}'}\|{\boldsymbol {\phi }}(t)\|} で定めると、 C {\displaystyle {\mathcal {C}}} は完備ノルム空間となる。 C {\displaystyle {\mathcal {C}}} の部分集合条件 ‖ ϕ ( t ) − ξ ‖ ≤ ρ {\displaystyle \|{\boldsymbol {\phi }}(t)-{\boldsymbol {\xi }}\|\leq \rho } を満たすものからなる F {\displaystyle {\mathcal {F}}} は完備閉部分集合であり、T は F {\displaystyle {\mathcal {F}}} から F {\displaystyle {\mathcal {F}}} への ‖ T ϕ − T ψ ‖ I 0 ′ ≤ L r 0 ′ ‖ ϕ − ψ ‖ I 0 ′ ( ϕ , ψ ∈ F ) {\displaystyle \|T{\boldsymbol {\phi }}-T{\boldsymbol {\psi }}\|_{I_{0}'}\leq Lr_{0}'\|{\boldsymbol {\phi }}-{\boldsymbol {\psi }}\|_{I_{0}'}\quad ({\boldsymbol {\phi }},\,{\boldsymbol {\psi }}\in {\mathcal {F}})} を満たす縮小写像である。よって、バナッハの不動点定理により、Tφ = φ を満たす F {\displaystyle {\mathcal {F}}} の不動点、すなわち区間 I0′ 上で定義される初期値問題の解 φ(t)存在する

※この「縮小写像の不動点定理」の解説は、「ピカールの逐次近似法」の解説の一部です。
「縮小写像の不動点定理」を含む「ピカールの逐次近似法」の記事については、「ピカールの逐次近似法」の概要を参照ください。

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