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智顗

(維摩経文疏 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/14 10:03 UTC 版)

智顗
538年 - 598年1月7日
尊称 智者大師
生地 荊州華容県
没地 西門石城寺
宗派 天台宗(中国)
寺院 天台山修禪寺(後の国清寺)
南嶽慧思
弟子 章安灌頂
著作 『維摩經玄疏』、『四教義』
(以下は、章安灌頂による筆録)
「天台五小部」・「天台三大部」
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智顗(ちぎ、拼音: zhì-yǐ大同4年(538年) - 開皇17年(597年)11月24日新暦598年1月7日))は、中国南北朝時代からにかけての僧侶[1]。天台教学の大成者であり[2]天台宗の開祖であるが[1]慧文慧思に次いで第三祖ともされている(龍樹を開祖とし慧文を第二、慧思を第三、智顗を第四祖とする場合もある)[3]天台大師智者大師ともいう[4][1]

事績

光大2年(568年)から7年間、金陵瓦官寺中国語版で『法華経』や『大智度論』を講義[3][1]

当時の中国仏教における全教義の整理整頓を行い、格付・解釈・どの時点での釈迦の説法かの査定である、五時八教教相判釈を行った。仏典をすべて釈迦の説いたものとし、50年の間、最初に華厳経を説き、最後の8年の間に法華経涅槃経を説いたとする説は中国、および日本の天台宗の系譜にある宗派において信奉され、とくに天台宗や天台宗から生まれた宗派が大きな力を持った日本仏教への影響は大きいものとなった。

五時八教の考え方は近代仏教学で否定されたものの、現在でも信奉する宗派もあり看過できない意義を持つ。

著書

天台三大部

天台五小部

  • 観音玄義[1]
  • 観音義疏[1]
  • 金光明経玄義[1]
  • 金光明経文句[1]
  • 観経疏[1]

その他

  • 維摩経玄疏[1]
  • 維摩経文疏[1]

など[1]

霜月会

の忌日に行われる法会を霜月会といい、途絶えていたものを天海が復興させた[5]

関連文献

著書の訳・注解

  • 法華玄義
    法華文句
    • 菅野博史訳注 『法華文句』(全4巻)、第三文明社・選書判、新装版2016-2017年
    • 菅野博史訳注 『現代語訳 法華文句』(上下)、「東哲叢書」東洋哲学研究所、2024年-刊行中
    摩訶止観
    • 関口眞大校注 『摩訶止観岩波文庫(上・下)、新版刊
    • 村中祐生訳注 『摩訶止観 〈大乗仏典 中国・日本篇6〉』 中央公論社、1988年 - 抜粋での現代語訳
    • 菅野博史訳注 『摩訶止観』(全4巻)、第三文明社・選書判、2022年-刊行中
    • 菅野博史訳注 『一念三千とは何か 摩訶止観-正修止観章』 第三文明社・選書判、新装版2017年 - 抜粋での現代語訳・解説
    • 新田雅章注・解説 『摩訶止観 〈佛典講座25〉』 大蔵出版、1989年、新装版2002年
    天台小止観
    • 関口眞大校注 『天台小止観』 岩波文庫、新版刊
    • 関口眞大訳注 『現代語訳 天台小止観』 大東出版社、新版刊

資料・伝記

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 総合仏教大辞典 1988, p. 984.
  2. ^ 「智顗」 - ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
  3. ^ a b 南直哉 『賭ける仏教』 春秋社、2011年7月、256頁。
  4. ^ 「智顗」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)
  5. ^ 東叡山寛永寺”. 東京国立博物館. 2019年10月28日閲覧。
  6. ^ 1942年-2018年。浅草寺勧学所長ほか。著者紹介より
  7. ^ 1936年- 。福井県立大学名誉教授、真宗大谷派僧侶。著者紹介より

参考文献

  • 総合仏教大辞典編集委員会(編)『総合仏教大辞典』 下巻、法蔵館、1988年1月。 

関連項目




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