統計力学におけるエントロピー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 02:46 UTC 版)
「エントロピー」の記事における「統計力学におけるエントロピー」の解説
ある巨視的状態(例えば、圧力と体積を指定した状態)に対して、それを与える微視的状態(例えば、各分子の位置および運動量)は多数存在すると考えられる。そこで仮想的にアンサンブルを考える。つまり、ある巨視的状態に対応する微視的状態の集合を考え、その各々の元が与えられた巨視的状態の下で実現する確率分布を与えることにする。 系の微視的状態(例えば量子系であればエネルギー固有状態)ωを考え、微視的状態ωが実現される確率分布p(ω)が与えられているとき、ボルツマン定数をkとして、エントロピーSを S = k ⟨ ln 1 p ( ω ) ⟩ = − k ∑ ω p ( ω ) ln p ( ω ) {\displaystyle S=k\left\langle \ln {\frac {1}{p(\omega )}}\right\rangle =-k\sum _{\omega }p(\omega )\ln p(\omega )} により定義する。これはギブズエントロピー(英: Gibbs entropy)とも呼ばれる。 すなわち、統計力学におけるエントロピーは情報理論におけるエントロピー(無次元量)と定数倍を除いて一致する。
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