経営理念「先義後利」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 11:17 UTC 版)
創業者の下村彦右衛門正啓が、1736年(元文元年)、大丸総本店「大文字屋」開店時に定めた経営理念。 先義(而)後利(者栄)=義を先にして利を後にする者は栄える。 「義」とは「商売における正しい道」「公共のために尽くす気持ち」を意味し、「顧客第一主義に徹すれば、利益は自ずからついてくる」という考え方に徹した。 下村は毎年冬になると施餓鬼(せがき)として、貧しい者に食べ物や古着や金銭を施し、人の集まる寺社に大丸マークつきの灯籠や手ぬぐいを大量に寄付するなど、今で言うボランティア活動を行って利益を社会還元していた。 このため1837年(天保8年)の大塩平八郎の乱では、百姓一揆により利を優先させた富豪や大商人はことごとく焼き討ちに遭っていたのに対し、「大丸は義商なり、犯すなかれ」と部下に命じていたため、焼き討ちを免れたと伝えられている。 この精神は、現在も大丸の企業理念として継承されている。
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