系統地理学と地誌学の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 17:54 UTC 版)
地理学の考察では、系統地理学的な見方と地誌学的な見方の2種類がある。 ドイツの地理学者アルフレート・ヘットナーは、地域の構造を明らかにし、地域の性格を理解することを地理学の目標としたが、その際、地域の構造には、空間的多様性と地域間結合に着目するアプローチと、特定地域における地理的事象どうしの関係性に着目するアプローチの2つがあるとした。 この考え方は、世界地図を何枚も重ねていった図で表現できる。この世界地図では1枚ごとに特定の地理的事象を表示しているが、横から見て特定事象の空間分布を考察する見方と、上から見て特定地域の諸事象の関係性を理解しようとする見方ができ、前者が系統地理学的な見方、後者が地誌学的な見方といえる。 この他、ブライアン・ベリーは地理行列を利用した説明を行った。ベリーは、研究対象とするトピックを、地理行列上にて行を列より長くとった場合に系統地理学的に、列を行より長く取った場合に地誌学的な分析になると指摘した。
※この「系統地理学と地誌学の違い」の解説は、「地誌学」の解説の一部です。
「系統地理学と地誌学の違い」を含む「地誌学」の記事については、「地誌学」の概要を参照ください。
- 系統地理学と地誌学の違いのページへのリンク