精興社とは? わかりやすく解説

精興社

(精興社書体 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/24 02:23 UTC 版)

株式会社精興社
Seikosha
種類 株式会社
本社所在地 日本
198-0004
東京都青梅市根ヶ布1-385
設立 1913年4月
業種 その他製品
法人番号 5013101003717
事業内容 印刷業
代表者 代表取締役社長 白井肇
資本金 1億円
純利益
  • 895万円
(2021年12月期)
総資産
  • 16億2800万円
(2021年12月31日現在)
従業員数 152名(2021年12月31日現在)
決算期 12月31日
関係する人物 白井赫太郎、君塚樹石、高麗隆彦
外部リンク https://www.seikosha-p.co.jp/
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株式会社精興社(せいこうしゃ)は、日本印刷会社で、「精興社タイプ」あるいは「精興社書体」と呼ばれる独自の明朝体で有名である。厳密に言えば、精興社の「興」の字は、中央にある「同」の下の「口」が「コ」となっていて左の縦棒にくっついている異体字である。

概略

1913年4月、白井赫太郎により東京活版所として東京都神田区美土代町に設立された。白井は活版印刷の品質の向上を目的として、新しい書体の開発を君塚樹石に依頼、精興社タイプと呼ばれる、細身の美しい書体を作り上げた。また一度使用した活字は再利用せず、再度鋳造することにより、非常に美しい印刷物を作ることに成功したが、1995年8月で活版印刷を終了した。

精興社は、岩波書店や、福音館書店筑摩書房などのDTPや印刷を手がけている。

精興社タイプ

精興社タイプは、1930年から3年かけて、君塚樹石の技術協力により開発された。細身でやや小ぶり、独特のカーブをもつひらがなが最大の特徴である。長らく活版印刷で提供されていたが、活版印刷の衰退に伴い、写研写植機に搭載されることになった。近年のDTPの普及に伴い、OpenTypeの精興社書体が開発された。

精興社での印刷時のみ使用可能なためフォントの販売はされていない。ベントン母型の一覧は『青梅市文化財総合調査報告 活版印刷技術調査報告書 改訂版』(2002年,改訂版2004年/青梅市調査委員会)に掲載されている。

事業所

脚注

参考文献

  • 『明星大学日本文化学部紀要』連載「精興社活字書体とその組版技術-岩波書店「日本古典文学大系」を主題にして」(1993‐1996/執筆者=森啓)
  • 『レタリング・タイポグラフィ』所収「書物の印刷に大きな功績をあげた精興社書体―白石赫太郎と君塚樹石の遺したもの」(2002/武蔵野美術大学出版局/執筆者=森啓)
  • 青梅市立郷土博物館『特別展 活版印刷技術展』青梅市立郷土博物館、2003年。 
  • 『書き文字から印刷文字へ 活字書体の源流をたどる』(2008/女子美術大学)

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