米国における診断基準の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 05:27 UTC 版)
「メニエール病」の記事における「米国における診断基準の変遷」の解説
メニエール病は1972年以前から認知されていたが、当時の疾病概念は現在と比べるとあいまいで漠然としたものだった。米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会 聴覚・平衡感覚部会(American Academy of Otolaryngology-Head and Neck Surgery Committee on Hearing and Equilibrium, AAO HNS CHE)がメニエール病の診断基準を策定し、蝸牛殻型(めまいのないもの)と内耳前庭型(難聴のないもの)の2つの下位分類を設けている。 1972年に同学会が策定した診断基準は以下のとおり。 症状変動をともなう進行性感音難聴 意識不明がなく、つねに前庭性眼震をともなうはっきりとした特徴的なめまいの症状が20分から24時間持続 通常耳鳴りをともなう 緩和と悪化という特徴的な症状の交替がみられる 1985年、「難聴」を「低周波音を特徴とする耳鳴りと関連する聴覚失調」とするなど用語に変更が行われ、1回以上のめまいのあることが診断要件とされた。1995年の変更では以下のような疾患の程度を示す基準が加わった。 確定 - 組織病理学的に確認できる明瞭な病状 確実 - 聴覚失調をともなう2回以上のはっきりとしためまいに加え、さらに耳鳴り、耳閉感のいずれかまたは両方 疑い - 1回のみのはっきりとしためまいと、その他の症状、徴候 見込み - 関連する聴覚失調のないはっきりとしためまい
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