第6の鑑定(矢野鑑定)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 05:18 UTC 版)
これら数々の鑑定の他にも、弁護側は縊死の研究者である地元の警察医、矢野春利による鑑定を裁判所へ申請している。裁判所はこの必要を認めなかったが、矢野は弁護側の依頼に基づき、11月17日に独自の鑑定書を提出した。 矢野の鑑定では、小笛は踏み台に乗ったまま首を圧迫し、その場で意識を失い(ロ)溝が生じたとされる。その後、全身の痙攣から小笛の身体は踏み台から滑り落ち、帯が上へ滑って(イ)溝が形成されたとする。この推定ならば、2溝の太さの違いや奇妙な遺体の姿勢、そして脚の痣(踏み台のまな板が跳ね上がってぶつかったとする)などの点にすべて説明がつく、と矢野は主張した。矢野は小笛の死因を自殺と断定し、小南・中田・高山鑑定にはいずれも科学的根拠がないと批判した。 矢野鑑定書による、縊死の際の小笛の体勢の変化。(ロ)溝は図11の時点で、(イ)溝は図13の時点で形成されたとする。
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