第1章 オデュッセウスの傷痕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 15:22 UTC 版)
「ミメーシス (アウエルバッハ)」の記事における「第1章 オデュッセウスの傷痕」の解説
古代の叙事詩文体として、ホメーロスの『オデュッセイア』と旧約聖書のイサクの燔祭の2つをあげて比較し、対照的な世界観を述べる。ホメーロスの文では均一な照明、自由な発言、奥行きや発展のなさ、一義性などが見られ、旧約聖書は、光と影の対照、断続性、暗示や背景などを特徴とする。また、聖書は世界の歴史を全て神に結びつける必要があったため、のちにパウロと教父たちは旧約聖書の内容を、イエス・キリスト降臨を予告する比喩形象として解釈しなおしたとする。
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