第1曲「夜の行列」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 08:04 UTC 版)
「レーナウの「ファウスト」による2つのエピソード」の記事における「第1曲「夜の行列」」の解説
「夜鳴き鶯がさえずる春の夜、馬に乗り森をさまようファウストは、木々の間から漏れる光を見る。やがてコラールを歌う信心深い人たちの行列が近づき、そして通り過ぎてゆく。一人残されたファウストは馬のたてがみに顔をうずめ、悪魔に魂を売った自らの運命を想いむせび泣く。」 まず中心主題が低弦で現れ、鶯の鳴き声はフルートで示される。テンポが上がり、さまようファウストが表現され、管楽器により奏される聖歌「歌え我が舌よ(Pange Lingua)」が、行列が近づき、遠ざかってゆくのを表す。やがて主題の変形がファウストの嘆きを暗示し、曲は弱々しく終わる。 音楽学者のハンフリー・サールや、リストのピアノ曲全曲録音を成し遂げたレスリー・ハワードは、この曲を「忘却されたリストの最高傑作の一つ」と位置づけている。
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