第三の警察隊長の語った物語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)
「千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「第三の警察隊長の語った物語」の解説
第三の警察隊長エズ・アル・ディーンは、次のような話をした。 昔、ある国の漁師が病気になったので、普段は家から出ない妻が道具を持って漁師と一緒に魚を獲りに行ったが、丁度、宮殿にいた帝王(スルタン)に見られてしまい、帝王は美しい漁師の妻を自分の物にしようと考えた。 帝王は漁師を召し出し、大広間を敷き詰められる大きな絨毯を献上するよう命令し、献上できなければ殺すと言った。漁師が困っていると、妻が公園の井戸に住む女魔神から紡錘を借りてくるように言い、漁師がその紡錘を持って宮殿に行くと、紡錘が大広間を敷き詰められる絨毯を作り出した。 帝王は、再び漁師を召し出し、今度は生まれて一週間の赤子で、初めから終わりまで嘘の話をできる者を連れてくるように命令した。漁師が困っていると、妻が公園の井戸に住む女魔神から昨日生まれた赤子を借りてくるように言い、漁師がその赤子を連れて宮殿に行くと、赤子は「西瓜の中の町のナツメヤシの木の上の農園の百姓たちが割った卵から生まれた雛と、そのナツメヤシの枝の上の驢馬が運んでいた胡麻菓子」の話をした。帝王は「西瓜の中の町など聞いたことがない」と言ってしまい、嘘の話であることを認めた。 帝王は、女魔神が漁師に味方していることを知り、漁師の妻を諦めた。
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