童謡の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 03:34 UTC 版)
日本書紀の皇極天皇2年(643年)10月の記述に、蘇我入鹿が上宮に住まう山背大兄王を含む皇子達を廃し、古人大兄皇子を天皇に立てる謀略が発生したが、そのときに次のような童謡があったという。 イハノヘニ コサルコメヤク (岩の上に 小猿米焼く。)コメダニモ タゲテトホラセ カマシシノオヂ (米だにも 食げて通らせ。羚羊の翁。) 翌11月の記述では、当時の人びとが先の童謡を、イハノヘニとは上宮の喩え、コサルは林臣(蘇我入鹿)の喩えであり、コメヤクは上宮を焼く喩えである。コメダニモ タゲテトホラセ カマシシノオヂは、山羊に風貌が似ていた山背大兄王が宮を捨てて山奥に逃走したことの喩えである、と解釈したいう。 土橋寛は、このウタは本来歌垣の場で老人をからかうウタであったと考察している。
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