種籾の緊急増殖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 11:43 UTC 版)
岩手県では、翌年の田植えに使用する種籾の収穫すら危ぶまれる事態となり、二期作が行われている温暖な沖縄県の石垣島で種籾を増殖させ、1994年の岩手での田植えに必要な種籾を確保する、というプロジェクトが行われた。 1993年末、当時の岩手県職員が石垣島で営農指導に当たりながら、同年2月に岩手県奨励品種に指定されたばかりであった耐冷害性の高い「岩手34号」の種籾2トンを石垣島で育苗し、1994年初頭に石垣島で第一期田植えを行った。通常は石垣島の第一期田植えは3月で2ヶ月も早いが、岩手での田植え時期に間に合わせるために前倒しし、同年5月には予想を上回る116トンの種籾を収穫、同月内には岩手県内で田植えが行われた。 「岩手34号」は、公募によりブランド名を「かけはし」と命名され、岩手県と石垣市の交流が始まるきっかけとなったほか、岩手県と沖縄県の交流事業の名称にも「かけはし」が多く用いられている。
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