祭司とレビ人(びと)とサマリア人について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 14:32 UTC 版)
「善きサマリア人のたとえ」の記事における「祭司とレビ人(びと)とサマリア人について」の解説
たとえ話に登場する祭司は神殿の職務を司る者で教え導く任務にあった人であり、レビ人(びと)はイスラエル十二部族の一つで祭司に相応しい部族として任務を担っていたが、イエスの時代には祭司職の役割が細分化するにつれてレビ人は祭司の下働きをする階級となっていた。 サマリア人(じん)にはユダヤ人から異邦人と呼ばれるようになった歴史がある。ソロモン王の死後、イスラエルは、エルサレムを首都とする南ユダ国とサマリアを首都とする北イスラエル王国に分裂した。その後、紀元前722年に北イスラエル王国はアッシリア帝国に滅ぼされた。僅かに残ったサマリア人はアッシリア人の血が混じった汚らわしいユダヤ人として南ユダ国のユダヤ人から軽蔑されながらゲリジム山に神殿を構えた。その後、紀元前586年エルサレムはバビロニア帝国に占領され陥落する。バビロニアはユダヤ人を捕囚として50年間、チグリス、ユーフラテス流域の首都バビロンで過ごさせる(第二回バビロン捕囚)。その後、ユダヤ人は帰還が許されエルサレムに戻り破壊された神殿の再建に力を注ぐ。そうしてユダヤ人とサマリア人の関係は親戚の関係ではあっても忌み嫌う関係がイエスの時代まで続いていた。
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